フィルムをどうするか


昨日もいつものように近所のスーパーに奥さんと買い物に出かけますた。ちょっとした散歩でも首にカメラ下げて歩くのが恥ずかしく無くなった大人になりきった俺だ。
さて、スーパーの手前に公民館があってその中を通ると近道になるから、いつものようにスルーしかけたら小さな写真展が開かれていた。よくある「町の写真愛好家」の展覧会だ。ついでだからふーんってな感じでちょっと眺めてたら、俺の首に下げたカメラをしげしげと眺めるオヤジさんが気になった。どんどん近づいて来て腰を落として首を左右に傾けてはじろじろ見る。
知らんぷりしてたが、とうとう俺の縄張り限界を超えて近づいたので怖くなり
「あ、これデジカメなんですよ」と声を出してみた。

「あー、これがデジカメなんですかー」「ええ、昔風のカメラに見えますけど」
「デジカメは私も使いたいとは思ってるんですが、まだフィルムのカメラなんですよぉ...」「何をお使いで?」
「Nikonなんですけどね」
(あぁ、これがかの有名なニコ爺と呼ばれる部族か..と思いながら)

「40年間ずーっと使っていたカメラが壊れてしまって、しかたなく最近Nikonにしたんですけどね」
ってことでこの人、40年間ペンタックスのS2を使っていたそうな。すばらしい!

「私は中学生の頃、そのあとに出たSLってのを使ってましたよ。今でも動きます」
「あ、デジタルだけでなくフィルムも使うんですか。やっぱりフィルムがいいですよねー...」って感じで軽く盛り上がった。

考えてみれば、カメラ自体にそれほど感心はなく写真を撮る事が好きでずーっと古いカメラを使い続けている人たちがきっと沢山いるに違いない。とくにお爺さんに近い人たちはパソコンが必要なデジカメには抵抗がある人も多いだろう。こういう人がフィルムの消費の重要な一部分を担ってくれているわけだ。

フィルムとデジタルどっちがいいかとか、フィルムのメリットとかは方々で色々語られているのだろうが、自分にとってどうなのかをちょっと考えてみた。以下いつもよりちょっと長い与太話。

+ + + + +

実は最近フィルムで撮るのがすごく楽しいのである。どうもそうなったのはUWH12mmと中判カメラに原因があるようだ。それ以前にもフィルムカメラはいくらでも使えたのに何故だろうかと考えてみるに、

「おー!デジイチすげーじゃん、フィルムで撮ってスキャンするより段違いに奇麗だなー」

ってのがそもそも俺のデジタル一眼の入口のきっかけだったのだ。写真そのものよりもパソコンの入力機器としての魅力。予想以上に奇麗な画面に釘付けになった。. . .

10年以上前にミノルタのフィルムスキャナを買った。当時はまだデジタル一眼はなかったか、あっても普通の人が買える値段じゃなかったし、買えるコンパクトデジカメと言えばまだまだフィルム一眼レフの画質には及ばないモノだった。
そんな折、ミノルタの安価なフィルムスキャナは普通に買えるおそらく最高の画質の入力装置だった。が、しかし、ワクワクしながらそれでカラーネガフィルムを取込んだ俺は愕然とした。

「なんじゃ、このうんこみたいな画質わぁ?」

まぁ俺の使いこなしも悪かったのだが、色は悪いわゴミはバリバリに写るわで、頭で思い描いていたクリアーな絵をことごとく打ち破られた俺はショックで3日ほど寝込んだのであった(うそ)。

そんなこともあったお陰で、デジタル一眼が出た時はその「パソコンで見る」画質の素晴らしさに惚れた。そして現在に至っても撮影した画像はパソコンの画面上で鑑賞する事が圧倒的に多い。
だから今更フィルムカメラに戻る気がしないのだ。キャノンのF-1とかペンタックスのSPとかオリンパスのOM-1とかみんな凄くいいカメラ達なのだが、今更フィルム入れて撮ってパソコンで見るのは面倒。仮に見れたとしてもぱっと見は今のデジイチの方が良いに決まっている。そう思うから使う気がしない。

ところがである。
ずっと超超広角がほすぃと思っていた俺はコシナのウルトラワイドへリアー12mmを手に入れた。すばらすぃ。
このレンズでこの画角はフィルムカメラでしか使えない。だからフィルムを使う。
そしたら期待していた超超広角の効果はもちろんだが、それ以外にも楽しさが見つかった。今更言う俺を笑ってください、まずフィルムが選べるという新鮮さ。あーっデジタルはカメラを変えないとセンサーを選べないのに、フィルムは何百円か出せば選べるんだなーっという再認識。
しかも35mmフルサイズ。
そしてUWH12mm特有の激しい周辺減光(トンネル効果というらしい(^^))。デジタルでは簡単に補正できるけどフィルムなら中央部を暗くした特殊なフィルターが必要なんでぃ、偉いだろ的希少価値的優越感。
あと、モノクロなら自家現像がこれまた楽し(思っている以上に簡単に短時間で出来る)。

そしてさらに中判カメラの楽しさ。まずカメラの操作自体が新鮮で楽しい。ありふれた機械式一眼レフやボタンと液晶パネルごちゃごちゃのデジタル一眼とは一線を画した操作感(別名めんどくせぃのを楽しむ心)が今新しい。
これにあなた、ポジフィルムでも入れて撮って見なさい。心地よい緊張感がたまりません。
6×6ならスクウェアな世界がとても新鮮で、モノクロで撮ればキリットしまりのある中にも諧調が豊かな絵がとても優しくてハマった。
なにしろピント合わせが楽しい。焼き肉屋に行って勝手に焼かれて自分の取り皿に肉を配られて楽しいかっ。俺は自分で焼いて自分で食べる派だっ。
もちろんみてくれがドでかくて、ちょっと写真に興味のある人にはじろりと見られたりする優越感がたまらないというのも当然あるのである。

さて、昼間から酔っぱらって書いているので、自分で何を言いたいのか要領がつかめなくなってきたのである。
とにかく、銀塩は俺たちが使わないとと無くなってしまうのです。だからつかってと強く言いたい。
その為のヒントとして、フォーマットの違うカメラをやすーく手に入れてみる。モチベーションが上がる。
今ヤフオクなんかを見ると、中判カメラが信じられないくらい安く出てる。中判用レンズなんかゲロ安だ。とてもチャンスだと思う。
デジイチのつまらんレンズ一本買うくらいなら、新しい世界にチャレンジしてみるのも悪く無い。
中判なら画質的にも今のデジイチに負けないから後悔しないし、メカメカしいボディには飽きもこないと思う。いらなくなったら子供に渡す。メカと技術と光学の大変良い教材になるのである。

俺は...

男,49歳,ここは俺のカメラ趣味のブログ。
「え,まだカメラの機種にこだわってんの?」

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