くるくるりん


自分でフィルムの処理をしている人の悩みの1つに、仕上がったフィルムがくるくるりんになってしまうことがあります。
フィルムの銘柄によってカールのしやすさが違うのは確かなのだが、ラボに出すと綺麗にまっすぐ仕上がるのに、自分でやるとくるくるりんになってしまうのは、何かあるはず。
知っての通り、写真のフィルムはハロゲン化銀の粒子や色素がバインダーであるゼラチンに分散されてPETやTAC等のベースフィルムに塗られている。主役は銀や色素なのだが、それを支えるゼラチンの量はかなり多く、大雑把に言えば写真フィルムはゼラチンの固まりと言っても良いと思う。

ゼラチンとは牛や豚の骨や皮に付いているあれで、最近は化粧品や美容のコラーゲン(ちょっと違うけど)として目にすることが多い。乾燥すると縮むのでフィルムの乳剤面側にカールする。そのため乳剤層が厚い昔ながらのフィルムはくるくるりんになることがある。それを防止するためにバック面にゼラチンだけを塗ったり、アンチハレーションの色素(あるいはカーボン)とともに塗ってカールバランスをとっているフィルムもある。

バック面に何か塗られているかどうかはフィルムをちょっと舌でなめて湿らせて、爪で強くこすってみて何かが剥がれたらそれはバック面があるフィルムだ。ブローニーはバックコートがあることが多く、現像時に前浴でアンチハレーション層の色素が溶け出すので廃液に色がつく。知らないとまずビツクリするのだ。映画用のフィルムなど、高速でカメラの中を動くフィルムは滑り性をよくする目的でバック面を塗布することもある。

FujiのネオパンSSなんてのは昔ながらの分厚い乳剤層を持つフィルムなのでカールしやすい。コダックのT-Max等の比較的新しいフィルムは六角平板の銀粒子を使い、乳剤層も薄いと思われるのでおそらくカールはそれほどキツくならない。アクロスなんかもその類いだと思う。
ローライブランドのレトロなんかは、いかにも乳剤層が厚そうでけっこうカールがキツかった記憶がある。

さて、うろ覚えで書くのも何なのだけれど、たしか処理したフィルムを乾燥する過程で、カールの強さをコントロール出来るという話ではなかったかな。たしか専門的には常識になってた気がするのだが。つまり、処理後乾燥する過程で低湿で短時間で乾燥させた場合と、高湿でゆっくり乾燥させた場合とでゼラチンの架橋構造だかが変わってどうのこうの...。俺のとってもいいかげんな記憶では乾燥のさせ方でカールがキツくもなり、ゆるくもなるということが起こるのだったと思う。
ラボで処理する場合は乾燥時の温度,湿度がちゃんと管理されているので、どんなフィルムでもくるくりんにならない。

まぁ実験してみれば良いのであるが、直感的にはドライヤーで無理矢理乾かすとくるくるりんになって、高湿の環境(例えばお風呂場)でゆっくり乾かすとカールしにくい?(たぶん)なんてことが予想出来る。
一度やってくらべてみよー。

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