フィルターテスト(赤外線など)

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LifePixelのSuper Color Infraredの話を前に書いた。Super Color Infraredと言っても590nm以上を通過するフィルターをつけただけじゃないか、と言ってみたのだけど、実際やってみないと分からない。頭でっかちになって判断しちゃだめだな。

noonさんにコメントをいただいたのをきっかけに自分もちょっとだけテストしてみた。
まずこれが普通の撮影。周辺が落ちているのはレンズのせい。今日はかなりの曇天である。
_EPS2972.jpg
残念ながら紫外から可視光、赤外までを写す(つまりホットミラーを除去しただけの)カメラを持っていない。
そこで仕方なく普通のカメラを使う。フィルターを付けて光量が落ちた分は、露光を増やして稼ぐしかない。なるべくIRが写るように、比較的赤外感度が高いカメラを用いた。

まずこれにIR-76をつけて撮影してみた。760nm以上を通過するフィルターだから、ほとんどIR成分しか写らない。目で見ると真っ黒。F5.6で4.8秒の露光。

こんな風にほとんどモノクロ映像になる。なお、これ以降の写真はすべてアスファルトの地面をグレーとしてホワイトバランスをとったもの。
_EPS2979.jpgごらんの通り、IR写真らしいところは、遠くの山々の緑がIRを反射してくっきり写っていることである。言うまでもないことだが、普通のモノクロフィルムで撮っても、デジカメのカラー写真をモノクロにしてもこうは写らない。

比較のために、665nm以上を通過する改造カメラで撮影したものが次の写真。665nmとすることで、赤外線はもちろん赤い光の成分もそして僅かながら緑に近い色も取り込むので、ホワイトバランスを調整するといわゆるFalse Color(擬似カラー)となる。これが今となってはデジカメでしか出来ないカラーIRである。カラーチャンネルを入れ替えたり、色相をいじくったりすると劇的な効果が得られるので、遊ぶのにはサイコーである。
DSC_0212-2.jpg
デジカメでしか出来ないと言うのは、コダックから出ていたカラーのIRフィルムが無くなってしまったからだが、モノクロのIRフィルムはefkeなどがまだ製造しているので、これを手に入れて前に試みた3色(4色)分解すればカラーIR写真はフィルムでも実現出来るのでR。
これはぜひやってみないとイケない。楽しそうだ。

さて、それはさておき、今回やってみたいのはLifePixelが言うところのSuper Color Infraredが普通のカメラで出来るのかということだ。そこでSC-60をR-D1に付けて撮ってみたのがこれ。
_EPS2965.jpg
近くの植物はかなり良く写っていて確かに強烈なのであるが、遠くの山の赤外線が意外に写っていない。単に普通のカラー写真のカラーバランスを適当にいじくった写真のようにも見える。
これはおそらく、SC-60を付けたことにより、可視光も取り込むことになったため、可視光部分は適正露出ながらも、感度の低いIRは相対的に光量不足になってしまったのが原因だと思われる。やっぱりまともな? Super Color Infraredを撮るなら、カメラ内のホットミラーを除去し、IR感度をアップしないといけないのだろうと思われる。
しかしながら、これのRGBチャンネルを入れ替えて、色相をいじると変わった色の写真として愉しむには十分である。肝心の赤外線はあまり写っていないが...。
さて、そういう意味で色が変になるのを楽しむだけなら、緑や青のフィルターを付けても良いはずだと思って試してみた。
これは青のフィルター BP-45

_EPS2974.jpg
遠くの山はろくに写っていないが、近くの緑は赤くなって、擬似赤外カラーのように見える。騙すには十分だ。

調子に乗って緑のフィルター BP-53
_EPS2977.jpg

いわゆるオルソの感色性だが、あまり面白くない。
以上の簡単なテストで分かったことは、600nm付近以上を通過するフィルターを通常のデジカメにつけるとFalse Colorにはなるが、可視光部分に対して赤外部分の露光量が少ないので、本来の赤外線写真としての面白みは少ないということ。
そして意外にも青フィルターで撮ってカラーバランスを調整すれば、赤外カラー写真のような効果が生まれ「なんちゃって」写真には良いかも知れない。露光も3絞り程度開けるだけで済むから三脚も不要。

しかし本当のLife Pixelの言うSuper Color IRと言われる効果を楽しむなら、カメラ内の赤外線除去フィルターの除去は必須であるもよう。

追記:だいぶ前にIRフィルターを付けて撮影した写真とノーマルで撮影した写真の2ショットで、赤のチャンネルにIR写真を割り当て割り当てて3色合成したものを作った。これが本当の?擬似カラーIR写真。これなら普通のデジカメでも十分に楽しめる。


コメント(12)

なるほどホットフィルタ除去機の画像が、
もっとも納得できます。

私はCaplio GX+R60で、
ついでにオートブラケットも試してみようと思っていたのですが…。

IRにせよHDRにせよ、リタッチ遊びの情報がとても少ないので、
こちらのサイトは常に閲覧させていただいております。
今回は、他愛ないコメントから、ご面倒をおかけしてしまったようで、
たいへん恐縮しております。
ありがとうございました。

”カメラ”という機材は

1.レンズユニット
2.センサーユニット
3.コントロールユニット

に分割したうえで、それぞれのユニットを撮り手の好みで自在に選択できる環境が望ましいと考えております。
はたして、そのような時代はいつか訪れるのでしょうか。

*REDの集会(ユーザーフェスティバル)を覗きにいってみます。

noonさん、こんばんは。
いえいえ、とんでもない、ヒントをもらって実際にやってみてとても勉強になりました。

デジカメはけっこう高いのにコロコロ変わるのが気に入りません。おっしゃるような無駄のないシステムが出来るはずですね。
過去の悪習を断ち切って、思い切ったシステムを作ったところが勝つと思うのですが、幻想でしょうか。
REDはとにかく注目ですね。スチルカメラ好きの人の話題にはあまり上ってないようですが。

arataさん、はじめまして。
赤外線写真を検索していて、ここにたどり着きました。
掲載されている写真に見慣れた風景の数々・・・同じ地元です!
私も数年前より赤外線写真に魅了され、自分でカメラを改造して楽しんでおります。

私の普段使用しているフィルタはIR76~IR86あたりが多く可視光はほぼカットされたモノクロ写真になりますので、ataraさんの撮ってらっしゃるような可視光の少し混ざった赤外線写真が新鮮に感じます。とても綺麗ですね。

最近改造したのはPanasonicのLumix DMC-FX550というコンパクトデジタルカメラです。一眼レフのような本格的な撮影には向きませんが、気軽に写真が撮れるのでトイカメラ感覚で赤外線写真を撮っております。

最近リコーから出たGXRは、ボディ側にあった撮像素子がレンズ側にきたなかなか思い切ったシステムですよね。
赤外線カメラ的には最近増えているミラーレスデジカメに注目しています。
色々な新しいシステムのカメラが出てくれば面白いですね。

もけさん、こんにちは。
おお、同じとこにお住まいですか! 悪いこと出来ません。しかもIR好きとは。
ご自分で改造をなさっているのですね。すばらしいです。コンパクトデジの改造も興味があって、私はNikonのCoolPix990をイタズラしてやろうと思ってます。

どこかでお会いするかもしれませんね。私のD70には小さなIR印のエンブレム(紙製)が付いていますので声をかけてください(^^;;)

arataさん、こんにちは。
市役所と川の写っている写真でピンときて、山の写っている写真でこれは!と思いました。山の写真は地震で出来た湖から撮ったものですか?
私も一眼レフではNikonのD70とPantaxの*istDSで赤外線撮影をしておりました。共に無改造でしたので、自作のフィルタで長秒時露光で三脚必須と、なかなか気軽にとはいきませんでした。arataさんのIRカスタムD70はカットフィルタを取ったものでしょうか?赤外線フィルタはレンズ側で対応していますか?
CoolPixは950を改造したことがあります。この時代のNikonのカメラは赤外感度高いものが多いですよね。
私はもともと趣味でジャンクカメラの修理を至上の喜びとしておりまして、その流れで赤外線などの改造も楽しんでいます。
コンパクトデジカメでしたら、富士フィルム製のカメラが赤外感度、構造ともに最も改造に適していると感じております。
逆に赤外改造に向かないのがキヤノン、カシオですね。昔IXYを無駄にしてしましました。
ジャンクカメラは市内にもいくつかあるハードオフなどでもよく調達しています。
私は同じ市内の温泉地のほうに住んでおります。
私のカメラにはIR印はありませんが、今度温泉にでも浸かりながらIR話に花を咲かせましょう。(笑)

もけさん、そうです。震生湖の丘のあたりから撮ったものです。私のカメラは赤外カットフィルターを外して素子の前に赤外パスのフィルターを付けたものでファインダーはよく見えます。露光量も普通の撮影とほぼ同じです。
ただこれだと所望の波長のフィルターに変えられないので、次は赤外カットフィルターを外すだけで、レンズ前のフィルターで対応したいと思ってます。

arataさん、こんにちは。
私はコンパクトデジカメの改造はカットフィルタとIRフィルタを差し替えるものですので、赤外線専用のカメラとして使っています。これはこれで気軽に撮れて重宝していますが1台のカメラで通常撮影と赤外線撮影を行いたくなり、改造時はカットフィルタの除去のみとし、レンズ側でホットフィルターとIRフィルターを切り替えるという使い方もしています。
一眼レフの場合はミラーより前(レンズ側)にIRフィルターを置くと、ファインダーが暗くなったり、ピント合せが面倒になったりしてしまう事があると思いますが、赤外カメラとしてはやはりソニーのナイトショットのボタン1つでCCD前のホットフィルターとカットフィルターを切り替えられる機構が理想かもしれませんね。機能制限で赤外線写真撮影には向きませんが。。

了解ぃー。
そのうちD70をもう一台手に入れてホットフィルター除去のみにして,紫外線なんかもやってみたいと思ってます。
ソニーのナイトショットって機械的にフィルターを入れ替えてるのですか!

あ、ごめんなさい。フィルターを切り替えているのではなく、ホットフィルターを付けたり外したりしていたのだったかな?
前に赤外線写真撮影用にSONYのDSC-H50というカメラを購入しました。もちろんナイトショットに期待していたのですが、恐らく盗撮防止用と思われるメーカーによる使用上の対策が多く、結論としては私の用途には合いませんでした。
ナイトショットはスライド1つで可視光によるカラー撮影と赤外線撮影を切り替えることができる機能です。このカメラはバラしませんでしたので確認はしていませんが、スライドが内部で連動してCCD前のホットフィルターを動かしてマウントのON、OFFを切り替えているようです。
前述の盗撮防止用の対策の1つとして、フィルター枠がソニー独自の74mmという径になっておりますので、市販のフィルターが付けられません。
私はレンズ鏡筒を改造して市販のフィルターを付けられるようにしましたが、ナイトショット時には露出補正以外はフルオート撮影になってしまうので、レンズ側の赤外線フィルターの影響でISOは高感度になってしまい、シャッタースピードも変えられませんので、汚い写真しかとれませんでした。私はIR72以上しか使いませんので、高感度になったのかもしれません。
せめてISOとシャッタスピードが設定できれば理想的なカメラだったのですが。。
CCDは裸になるはずなので、本記事でarataさんのされているフィルターテストには向いているかも知れませんね。

なるほどです。赤外線というと盗撮という怪しげな目的が一方であるので,メーカーの方もその対策を余儀なくされるのですね。

話は少し逸れますが,人間の目でも鍛えると(どうやって鍛えるのか興味がありますが)800nm位まで見ることが出来るということです。そんな人にはナイトビジョンのライトを当てたら分かってしまいますね。

最近はニュースなどの報道番組でも赤外線映像をよく見かけるようになってきましたよね。ただ一般的にはまだまだ「赤外線写真=盗撮」といったイメージが強いようで肩身の狭い思いです。
赤外線が見えるなんて「絶対音感」みたいでカッコいいですね!
赤外線まみれのこのご時世では、至るところで光っているんでしょうねぇ。

760nmくらいは頑張れば見えます...(?)

俺は...

男,49歳,ここは俺のカメラ趣味のブログ。
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